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飲酒にかかわる安全管理体制の強化等について |
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飲酒問題について、航空局を初めとする航空界全体で取り組んでいる中、平成31年1月21日に運航乗務員のアルコール検査にお |
いて弊社が定める基準値を超えるアルコールが検知される事案が発生し、お客様をはじめ関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をお |
かけしましたことを、改めてお詫び申し上げます。 |
また、本事案を受けて、平成31年2月5日に実施されました国土交通省の立入検査において、不十分な安全管理体制が判明し、同 |
省より平成31年3月8日付け「運航乗務員の不適切な行為及び不十分な安全管理体制について」の厳重注意がありました。本件について、 |
重大かつ真摯に受け止め、本事案が発生した原因を調査するとともに再発防止策を検討し、本日同省へ下記の通り報告いたしました。 |
弊社といたしましては、本事象を重く受け止め、同様の事象が発生しないよう再発防止に努めてまいります。 |
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記 |
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1.アルコールに関する乗務員の意識改善等に関して、会社が主体となった取り組みの実施 |
これまで、勤務時間外の社員の活動は個人の自主性に任せていたが、今後は飲酒に関する対応については、会社が積極的に関与 |
することを安全統括管理者及び関係役職員で確認を行った。これにより「飛行勤務開始前12時間前以内の飲酒制限に加え、乗務 |
前日の適正な飲酒量の制限」、「乗務前日の飲酒を伴う外部での飲食についは、午後8時までに飲食店を出るよう滞在時間の制限」 |
などを社内規則により明確化した。 |
また、上記に加え、運航乗務員の意識向上を図るための対面指導を含む次の対策を実施する。 |
(1)当面の対策 |
① 全運航乗務員に対する飲酒に関する意識向上のための対面指導 |
定期路線の運航乗務員に対しては運航部長及び補佐要員(3.(2)項参照)が、その他の運航乗務員に対しては直属長が個 |
人面談を行い、今回の事例について説明するとともにこれまでの対策について再徹底を図る。 |
② 全運航乗務員に対する飲酒に関する意識向上のための教育 |
安全セミナーを開催し、会社乗員健康管理医による乗員および医師の目線での教育(講話)を実施してきたが当該教育の重 |
要性を再認識し、当日参加できなかったものに対してもビデオを作成し視聴させた。 |
(2)恒久対策 |
① 飲酒に関する意識向上のための教育・訓練 |
飲酒に関する定期訓練項目に意識向上に関する項目を設定し、継続的に実施することとする。 |
② 飲酒に関する意識向上のための定期的な面談の実施 |
年度に3回実施する定期面談の中に、飲酒に関する意識向上についての内容を含めることとする。 |
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2.睡眠管理等に係る乗務員の健康状態について健康管理医との間で情報共有 |
運航乗務員健康管理要領に日頃の運航乗務員の疲労状況(睡眠等)について、日常業務や面談などを通じて把握し、健康管理担 |
当者に伝え、健康管理医との面談に合わせ医者へ情報提供する等について定め、実施することする。主な内容は次の通り。 |
① 健康管理(飲酒管理、疲労管理を含む)に関する定期的なアンケートの実施 |
② 健康管理(飲酒管理、疲労管理を含む)に関する直属長又は運航部長補佐要員による定期的な面談の実施(年度3回) |
➂ 健康管理担当者による日頃の情報の収集 |
④ ①、②、③の情報について、健康管理担当者が整理し、健康管理医に情報提供する。 |
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3.運航部長が的確な管理業務を行うための十分な時間又は人員の確保 |
(1)機長の養成 |
出来る限り早期に機長を養成し、運航部長が管理業務を行う時間を確保できるように努める。 |
(2)運航部長補佐要員の確保 |
上記の機長が養成できるまで、運航部長の管理業務を補佐する地上職員を指名し、対応することとする。 |
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4.会社自らが問題点を見つけ、実効性のある再発防止、改善の取組 |
(1)飲酒および疲労対策を組織的に管理する体制の構築 |
① 安全管理規程の内容である「安全統括管理者の権限及び責務に関する事項」に安全統括管理者の責務として飲酒対策を明確化 |
する。 |
② 安全推進委員会の付議事項に飲酒および疲労管理に関する事項を設定し、飲酒および疲労対策を行う体制とした。また、そ |
の下部組織である安全推進専門分科会及び安全推進部門会の検討議題に飲酒および疲労管理を追加し、飲酒および疲労対策 |
を継続的に行うこととする。 |
(2)安全目標の設定 |
① 安全目標に飲酒問題を設定し、会社全体で取り組むこととする。 |
以上 |
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2019年3月22日 |
新中央航空株式会社 |
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